こんにちは、さいたま市住宅購入エージェントの建成です。
基礎クラックの判定について少しふれたいと思います。
構造上問題にしないクラックは0.3mm未満のヘアクラック※日本建築防災協会
0.3mm以上で構造クラックとしています。
クラックには「せん断」、「曲げ」の要素もあり、クラック幅が0.5mm以上と大きい場合は、注意が必要です。
コンクリートはアルカリ性で、鉄筋の防錆保護の役割も担っています。クラックがあることで、内部に空気中の炭酸ガスにより、中性化が早く進み、鉄筋の防錆効果がなくなってしまいます。
ひび割れ深さが20mm以上の場合は、鉄筋の錆も懸念されてきます。基礎立ち上がり部の鉄筋のかぶり厚さは40mm以上を必要としています。
0.3mm以上の幅、20mm以上の深さがある場合は、クラックの状態にあった補修を施します。
鉄筋コンクリートの寿命とは
端的に申し上げるとコンクリート内部の鉄筋が錆びてしまう事です。
クラックを補修することは鉄筋コンクリートの寿命を延ばすことにも繋がります。
以下にクラック事象を放置した状態をご紹介します。
鉄筋が錆びてしまい膨張することでコンクリートが剥がれてしまう爆裂を起こしています。
中性化等防ぐ観点からかぶり厚の規定が建築基準法に明記されています。
第79条
鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあっては2cm以上、耐力壁、柱又は梁にあっては3㎝以上、直接土に接する壁、柱、床もしくは梁又は布基礎の立ち上がり部分にあっては4センチ以上、基礎(布基礎の立ち上がり部分を除く)にあっては捨てコンクリート部分を除いて6㎝以上としなければならない。
紹介画像は基礎立ち上がりのため最低4㎝以上のかぶり厚さが必要でした。
通常、設計ではすべての厚さを4㎝ジャストと施工するのが難しいため、+1cmとし、計5㎝でかぶり厚さとしています。
このケースは悪質です。
鉄筋の表面までのかぶり厚がたった10mmしかないことがわかりました。
某有名ハウスメーカー施工とのことですが残念です。
インスペクションを利用して、建物のコンディションを知ることはとても重要です。
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